沖縄発、新世代スクリーモ、メタルコアバンドNeverlost
わずか5ヶ月のスパンでニューミニアルバムをドロップ今年3月に1stミニアルバム『Neverlost』を全国リリースし、群雄割拠の新世代スクリーモ、メタルコアシーンにまたひとつ名乗りを上げたNeverlost。彼らは2010年沖縄にて平均年齢16歳の若さで結成し、わずか3年で激ロック沖縄初上陸の「GEKI-ROCK in OKINAWA」にSiMとROACHと共に出演したり、父親、母親共にハーフであるブロンドのフロントマン、Yuが人気ロックブランド、Nine Microphonesでオフィシャルモデルとして抜擢されるなど、いち若手インディーバンドのレベルを越えた活躍を見せていた。そんな彼らが前述の通り、今年の3月、1stミニアルバムを全国流通でリリース。全曲英語詞のエモーショナルなクリーンヴォーカルに猟奇的なスクリームがバランスよく取り入れられた、最先端の欧米エクストリームシーンの影響を真っ向から受けている作品は年齢に見合わない完成度の作品として評判のいいものであった。
彼らは活動初期はメンバーの年齢的な部分や本州と陸続きでない沖縄在住というハンデもあり、ほぼ県外でライヴをしていなかったため、スクリーモ、メタルコアリスナーの間では謎に満ちた存在であった。そんな彼らが1stミニリリース後に地元での「GEKI-ROCK in OKINAWA Vol.2」出演を皮切りに、満を持して初の本格的な本州のツアーを行っている。
そして1stミニリリースからわずか5ヶ月というショートスパンで2ndミニアルバム『BELIVE』が完成、若き才能あるバンドのみ持っている“勢い”とは実に素晴らしい。活動範囲を沖縄から日本全国へと広げ多くのバンドと対バンを経験してきたことも影響してか、今作ではスクリーム主体の激しいトラック「BREAK the LIMIT」も収録されているが、トータル的に見るとエクストリームな音楽性に寄り過ぎず、歌を重視したオールラウンドなラウドミュージックにシフトしたようである。
まだ平均年齢20歳にも満たないという将来性と才能豊かな彼らは、これからも物怖じせずにやりたいことを追及していけばいいと思う。そうすれば自ずと“Neverlostらしさ”に磨きがかかることだろう。
村岡 俊介(激ロック代表)